防災グッズを揃える前に(被害を知る)

 

防災グッズを揃えて、満足していませんか?
沢山の防災グッズや備蓄があれば大きな災害で命が助かると安心していませんか?
その防災のやり方で本当に大丈夫なのでしょうか?
生存確率を上げるための肝心なことを忘れていませんか?

タカシ
これから自宅の防災を始めようと考えています。ネットで防災グッズのセットを見ているのですが、種類が多くて選ぶことができません。アドバイスを頂けないでしょうか?
防災小町
ちょっと待ってください。防災グッズを揃える前に最優先でやらなければならない重要なことがあります。
タカシ
えっ!防災グッズや備蓄をすれば大丈夫ではないのですか?
防災小町
タカシさんを含む多くの方々が、同じ考えだと思います。ですが、それでは家族や自分の命を守れません。
防災小町
タカシさんは、住んでいる地域の防災マップを見たことがありますか?
タカシ
数年前に町内会の防災訓練に参加した時に頂いたものがあります。見たことはありませんが、避難する時に直ぐに見れるよう非常用持ち出し袋に入れています。
防災小町
・・・。
防災小町
根本的に間違っていますので、1から分かりやすくお話ししますね。
タカシ
よろしくお願いいたします。
防災小町
最初に最優先にすることは、自分が住んでいる場所が災害時にどれだけの被害に遭うかを調べることです。
防災小町
まずは地盤です。業者にお願いすれば簡単に分かりますが、お財布には優しくありません。図書館で古い地図を調べたり、近所のお年寄りから昔の話を聞いたりして、そこが昔は畑だったのか沼だったのか山だったのか調べてみましょう。
防災小町
次に、防災マップを確認します。国土交通省が運営しているハザードマップポータルサイトが便利です。


https://disaportal.gsi.go.jp/

防災小町
まずは、洪水や津波、土砂災害の被害予測が分かる『重ねるハザードマップ』を見てみましょう。住所を入力してください。
防災小町
地図が出てきますので、好みの縮尺にしてください。左上の災害種別を選択します。今回は洪水(赤〇)をクリックします。
防災小町
その下に、災害リスク情報の一覧(赤□)が出てきますので、知りたい情報をクリックして【表示】を付けます。また、一番下の写真をクリックすると地図が航空写真に変更します。
防災小町
洪水に関しての災害リスクが表示されます。色が付いている部分に自宅がある場合は、最大何㎝の水が来るのかを確認してください。
防災小町
右上にあるアイコンで【危】(赤〇)をクリックし、調べたい位置にマウスのカーソル(赤△)を合わせてクリックすると、災害リスクの詳細が分かります。
タカシ
洪水になると1m~2m浸水するとありますね。あと、津波の情報もあります。
防災小町
他にも土砂災害や津波など、いろいろと調べてみてくださいね。ちなみに全部にチェックを入れると川沿いの洪水の危険度や崖崩れの危険度が良く分かります。
防災小町
次は、各自治体が作成している『わがまちハザードマップ』を見ていきます。都道府県と市町村を選んでください。
タカシ
神奈川県 横浜市 
防災小町
神奈川県の白地図の横浜市の位置に自治体が作成したハザードマップの一覧(赤□)が表示されます。
防災小町
今回は『地震・防災危険度マップ情報』をクリックします。さらに地震関連の防災マップの一覧が表示されます。
防災小町
震度被害マップをクリックします。公表されている防災マップのURLを開きます。
防災小町
横浜市の地震マップが表示されます。予想される地震に合わせた防災マップがありますので、自宅がどのくらい揺れるのかを確認してください。市区町村によって表示方法や防災マップの種類が違いますので説明や注意事項を確認してください。
タカシ
私の住んでいる場所は、元禄型関東地震ですと震度6と表示されています。防災グッズを揃える前にやるべき事が少し分かったような気がします。
防災小町
1981年6月から施行された新耐震基準は「震度5強程度の中規模地震では軽微な損傷、震度6強から7に達する程度の大規模地震でも倒壊は免れる」という2020年の現在でも基準とされている耐震基準を義務付ける改正が行われました。
タカシ
私の家は新築ですので、新耐震基準で建てられた家ですね。
防災小町
注意するのは、新耐震基準の前に建てられた家です。大地震で倒壊の恐れがあります。
防災小町
ですので、防災グッズを揃える前にやるべき事は、自分の住んでいる場所は各災害で、どのくらい被害が出るのかを知ることです。防災グッズを沢山揃えても、その前に自宅が流されたり倒壊したりして、自分や家族の命が失ってしまっては意味がありませんよね。

防災グッズを揃える前に(被害を知る)まとめ

①自分の住んでいる地域の地盤を知る。
②自分の住んでいる地域の災害時の被害を知る。
③自分の住んでいる家は新耐震基準なのかをを知る。

各家庭の防災は、耐震工事、建替え、安全な場所に引っ越しが重要です。
古い耐震基準の家は自治体から耐震工事の補助金が出ますので、近くの工務店等に相談する。

防災小町
自分が住んでいる場所の被害を知ることによって、暴風雨で浸水又は崖崩れの被害が防災マップに表示されるのであれば、避難の基準を決めたり、地震で自宅に被害が出るのであれば、耐震工事をするなど、その後の命を守る行動に繋がります。
防災小町
次回の『防災グッズを揃える前に』は、住んでいる場所の被害予測が出来たら家の中のお話しです。もっと詳しく聞きたい方は、防災講演会や防災勉強会で弊社の防災講師がもっと分かりやすくお話しいたします。
株式会社防災小町 ぼうさいこまち 防災小町 お問い合わせ