知っておくべき地震30+α 1~10


2011年3月11日に東北地方太平洋沖地震(通称:東日本大震災)が発生しました。
あの大災害から今年で10年となります。
日本は歴史上多くの大地震が発生しております。
防災を勉強される方はぜひ知っておくべき地震を簡単に分かりやすくご紹介します。

白凰地震

684年 M8.6

日本史上最古の津波被害が記録された地震。
南海地震だと思われているが、三連動地震とも考えられている。
この時日本書紀に書かれた『地震ふる(ちないふる)』が地震の語源になったとか。

永仁鎌倉地震

1293年 M8クラス

歴史上でも数少ない、幕府のど真ん中で発生した地震。
大津波が鎌倉の町を襲い、死者は2万を超えて3000人を数えた。
この地震で台座が流されて頭部だけになった大仏もあるとかないとか。

明応地震

1498年 8月25日 M8.2

東海地震と東南海地震の連動型地震。
太平洋側の地域を次々と地震が襲い、浜名湖が海に繋がることとなった。
古代の地震としては最大級の死者4万人程度と見積もられている。

天正の大地震

1586年 1月18日 M8.0

あまり知られていないが、日本史上最も被害地域が広大だった地震。
津波が伊勢湾、若狭湾、三陸沿岸の各所で観測されているにもかかわらず、内陸に行くに連れて被害が甚大になっているという謎の多い地震。

少なくとも濃尾地震よりも被害地域が大きいことは確実視されており、阿波から北陸までの地域で甚大な被害が発生していることから、超巨大地震の可能性もある。

なおこの天正の大地震、大河ドラマ『功名が辻』で主人公の山内一豊が娘を城の崩落により失った地震としても有名である。

慶長地震

1596年
9月1日 慶長伊予地震 M7.0
9月4日 慶長豊後地震 M7.4
9月5日 慶長伏見地震 M7.1

戦国時代も終わろうかという慶長年間に立て続けに発生した地震。
記録上に残る中では数少ない、中央構造線で連動したと思われる地震。
慶長豊後地震では大分湾内の二つの島が沈んだとされるが真偽は不明。

宝永地震

1707年 10月28日 M9.0前後

日本近海で発生した地震としてはここ2000年間で最大級の地震。
東海、東南海、南海に加えて宮崎沖のトラフも動いたとされ、太平洋側地域に次々と大津波が襲い2万人近くの死者が出たとされる。

八重島地震

1771年 4月24日 M8.7

明和の大津波として知る人ぞ知る南国の大地震。
八重島の人口の3分の1を上回る死者が出たとされ、石垣島を津波が縦断したとされる。
以上の記録が正しければ日本史上最大の最大遡上高80mを記録するが、信憑性には乏しい。
これほどの津波が生じた理由は地すべりであるとされ、房総半島まで津波が届いている。

善光寺地震

1847年 5月8日 M7.4

長野県北部を震源とする大地震だが、最近長野で頻発する地震とは違い死者が1万を越している。
地震の際、善光寺には多くの参拝客が宿泊していたが、地震で講堂が崩落、門前町を焼き尽くした。
この善光寺付近に宿泊した客7000人程度の内、生き残ったのは1割に満たないとされる。

安政東海地震

1854年 12月23日 M8.4

防災で有名な東海地震の中でも、最も新しく発生した地震。
東南海地震の地震領域も含まれ、死者3000人の多くは津波災害による死者。
破損していた為に接岸していたロシアのディアナ号が沈没した為に外交にも影響した。

安政南海地震

1854年 12月24日 M8.4

安政東海地震から32時間後、今度は南海道を襲った大地震。
同じく多くの死者が出た他、淀川に逆流した津波によって府内でも500人程が死亡した。
戦前まで教科書に掲載されていた『稲むらの火』はこの地震の際に生まれた。