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事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan)は、企業が予期せぬ災害や非常事態に直面した際に、迅速に対応し、事業を継続するための重要な計画です。
BCPにはさまざまな種類があり、それぞれに特徴があります。
この記事では、BCPの主な種類とその特徴について詳しく解説します。

1. 事業機能別BCP

特徴

事業機能別BCPは、企業の主要な事業機能ごとに策定される計画です。
例えば、製造部門、営業部門、IT部門など、それぞれの部門ごとに独自のBCPを持ちます。
この方式は、各部門が直面する特定のリスクに対応するための具体的な手順を明確にするのに役立ちます。

利点

  • 各部門の特性やニーズに合わせた柔軟な対応が可能
  • 部門ごとのリスクアセスメントと対策が詳細に設定される

欠点

  • 全体の統一感が欠ける可能性がある
  • 各部門間の連携が必要

2. 全社統一BCP

特徴

全社統一BCPは、企業全体で一つの包括的なBCPを策定する方法です。
全社的なリスクマネジメントの視点から、一貫した対応手順と方針を設定します。
この方式は、企業全体の連携と統制が重要となります。

利点

  • 企業全体での統一感と一貫性がある対応が可能
  • 全社的なリスクアセスメントと対策が包括的に設定される

欠点

  • 各部門の特性やニーズに対する細かな対応が難しい
  • 部門ごとの詳細なリスク対策が不足する可能性がある

3. サイト別BCP

特徴

サイト別BCPは、企業の各事業所やオフィスごとに策定される計画です。
各サイトの立地条件や環境に応じたリスクアセスメントを行い、それぞれのサイトに適したBCPを策定します。

利点

  • 各サイトの特性に応じた具体的な対応が可能
  • 現地のリスクに対する詳細な対策が設定される

欠点

  • 全社的な統一感が欠ける可能性がある
  • 各サイト間の連携が必要

4. ITBCP(IT事業継続計画)

特徴

ITBCPは、ITシステムやインフラストラクチャの継続を確保するための計画です。
システム障害やサイバー攻撃などのITリスクに対応するための具体的な手順を定めます。

利点

  • ITシステムの迅速な復旧と運用継続が可能
  • サイバーリスクに対する対策が強化される

欠点

  • IT部門に特化しているため、他部門との連携が必要
  • 非ITリスクに対する対応が不足する可能性がある

まとめ

BCPは、企業が非常事態に直面した際に迅速に対応し、事業を継続するための重要な計画です。
事業機能別BCP、全社統一BCP、サイト別BCP、ITBCPなど、さまざまな種類があり、それぞれの特徴と利点・欠点を理解することが重要です。
企業は自社の状況やニーズに応じた適切なBCPを策定し、常に見直しを行うことで、どんな状況にも対応できる強固な事業継続体制を築くことが可能です。