迷探偵ルナの防災事件簿 足らない防災備蓄
天空ルナ(あまそらるな)は、16歳の女子高生で妄想癖のある防災マニアだ。
彼女は、自分が迷探偵ルナとして、様々な事件を防災の知識を使って解決するという妄想を日常的に楽しんでいる。
彼女の親友であるユキは、ルナの妄想に付き合わされることが多く、防災にあまり関心がない。
ある日、ルナとユキは、学校の防災訓練に参加した。
訓練では、地震や火災などの想定される災害に対して、どのように避難や救助を行うかを学ぶことができた。
訓練の最後に、学校の防災備蓄倉庫を見学することになった。
倉庫には、食料や水、毛布や衣類、医療品や消火器など、様々な防災用品が保管されていた。
「すごいね、これだけあれば、何かあっても安心だね」とユキが言った。
「そうかな?私はちょっと足りない気がするけど」とルナが言った。
「え?どこが足りないの?」
「例えば、ここにある水は、一人一日三リットルで計算しても、生徒と教職員の数だと、三日分しかないよ。それに、食料も非常用ビスケットや缶詰ばかりで、栄養バランスが悪いし、賞味期限も切れそうだし」
「でも、そんなに長く学校に閉じ込められることなんてないでしょ」
「そうとも限らないよ。地震や津波が起きたら、道路や鉄道が寸断されて、外部との連絡が途絶えるかもしれないし、救助隊が来るまでに時間がかかるかもしれないし」
「そういうことを考えると怖くなるよ」
「だからこそ、防災備蓄は重要なんだよ。自分たちでできることはやっておかないと」
「じゃあ、どうすればいいの?」
「まずは、水や食料の量や質を増やすことだね。水は一人一日五リットルくらい用意しておくべきだし、食料も保存性や栄養価の高いものを選ぶべきだし。それから、他にも必要なものがあるよ」
「他にも?」
「うん。例えば、ラジオや懐中電灯や携帯充電器などの電源関係のもの。これらは電池式やソーラー式や手回し式のものを用意しておくといいよ。それから、トイレットペーパーや生理用品やおむつなどの衛生用品も大事だよ。それに、ゴミ袋やビニールシートやテープなどの応急処置用品もあった方がいいよ」
「そんなにたくさんあると、倉庫に入りきらないんじゃない?」
「そうだね。だから、倉庫のスペースを有効に使う工夫も必要だね。例えば、棚や箱を使って、高さや奥行きを活用するとか。それに、防災備蓄は、学校だけでなく、家や職場や地域でも行うべきだよ。それぞれの場所で、必要なものや状況に応じて、適切に備えておくことが大切なんだよ」
「なるほど。ルナは本当に防災に詳しいね」
「ありがとう。でも、私はまだまだ勉強中だよ。防災は、日々の積み重ねが大事なんだから」
「そうだね。私も、ルナに教えてもらって、もっと防災について学んでみたいな」
「そう言ってくれると嬉しいよ。じゃあ、今度一緒に防災グッズを買いに行こうか」
「いいね。それじゃあ、今日はこの辺で」
「うん。また明日ね」
「バイバイ」
ルナとユキは、笑顔で手を振り合って、倉庫を後にした。
こうして、迷探偵ルナは、足らない防災備蓄という事件を解決したのであった。
おわり
この小説はフィクションです。実在の人物や団体とは関係ありません。