防災対策は、多くの人が重要だと感じつつも、実際には十分な準備が整っていないことが多いものです。
しかし、備えがあることで災害時の行動や結果が大きく変わるのは事実です。
本記事では、防災に関する基本的かつ効果的な「防災小町からの10のお願い」を紹介します。
これらのポイントを取り入れることで、初心者でもすぐに始められる防災対策を学び、日常生活の中で「もしも」に備えた行動を取ることができます。
1. 備蓄は少しずつ、でも計画的に
災害時には、飲み物や食べ物が手に入らなくなる可能性があります。
多くの人が「いつか備蓄をしよう」と思っているものの、なかなか行動に移せないのが現実です。
そこで提案したいのが、「少しずつ備える」という方法です。
たとえば、毎週の買い物の際に缶詰やレトルト食品、保存が効く水を1つずつ多めに購入することで、無理なく備蓄を進めることができます。
また、保存期限の長いものを選ぶとともに、定期的にチェックして古いものから使っていく「ローリングストック」という方法も効果的です。
これにより、古くなった食品を捨てることなく、無駄のない備蓄が可能となります。
2. 家具の転倒防止を今すぐに
大地震の際、家の中で大きな怪我の原因となるのが家具の転倒です。
特にタンスや本棚などの重い家具が倒れると、命に関わる事故を引き起こすこともあります。
そのため、家具の転倒防止は緊急性の高い対策と言えるでしょう。
家具の裏に固定用の金具を取り付け、壁にしっかりと固定しておくことで、揺れによる転倒を防ぐことができます。
また、棚の中にある物も落下防止のために滑り止めシートを敷いたり、扉が開かないようにロックを取り付けておくことが重要です。
このちょっとした対策が、いざという時に大きな役割を果たします。
3. スマホの防災アプリは必須
現代社会では、スマートフォンは防災ツールとして非常に有用です。
災害時にリアルタイムで情報を得られる防災アプリをインストールしておくことは、早期避難や被害の最小化につながります。
気象庁や自治体が提供するアプリでは、地震や台風などの災害が発生した際に即座に通知が送られてくるため、緊急時の対応が迅速に行えます。
また、災害時には通信回線が混雑することが多いため、インターネットを使わないラジオや、電波が届かない場所でも機能するアプリも役立ちます。
これに加えて、モバイルバッテリーを常備しておけば、停電時でもスマホを使い続けることができます。
4. 非常時のための靴を玄関に置いておく
災害が発生した際、家の中にガラスや家具が散乱していることが考えられます。
裸足で歩くと怪我をする可能性が非常に高いため、丈夫な靴を玄関やベッドサイドに常に用意しておくことが推奨されます。
特に夜間の災害では、暗い中で散乱した物を踏みつけるリスクが高まります。
さらに、防災用のスリッパや靴下も合わせて準備しておくと、屋内外での移動がスムーズに行えるため、安全性が一段と向上します。
5. コミュニケーションツールを事前に準備
災害時には、家族や友人との連絡手段が途絶える可能性があります。
特に通信インフラが混雑したり、停電により通信機器が使えなくなるケースが多いため、あらかじめ連絡方法を決めておくことが重要です。
安否確認用の連絡ツールとして、SNSやメッセージアプリを活用するのも一つの方法ですが、これだけでは不十分です。
家族で非常時の集合場所や、連絡が取れなかった場合の次善策についても話し合っておくと、より安心です。
6. 簡易トイレを備えておく
災害時には、断水や下水道の不具合により、トイレが使えなくなることがあります。
このような事態に備えて、簡易トイレを準備しておくことが必要です。
特に避難生活が長引く場合、トイレ問題は衛生面でも深刻な課題となります。
簡易トイレには、便袋と凝固剤がセットになったものや、折りたたみ式のトイレセットなど、さまざまなタイプがあります。
これらを家族分用意しておくと、災害時のトイレの不安が軽減され、快適な生活を送ることができます。
7. 近所の避難所を確認しておく
自宅周辺の避難所の場所を、事前に確認しておくことも大切です。
特に家族がバラバラの場所にいるときに災害が発生した場合、避難所で落ち合う計画を立てておくと安心です。
また、避難所までのルートを実際に歩いて確認し、災害時にスムーズに避難できるようにしておきましょう。
避難所の設備や運営体制も確認しておくと、必要な物資を自分で準備する際に役立ちます。
8. 防寒具や毛布の備えも忘れずに
災害時の避難生活では、天候や季節によって寒さが命に関わるリスクになることがあります。
特に冬季や夜間は体温が低下しやすいため、防寒具や毛布を準備しておくことが必要です。
避難所では毛布の供給が追いつかない場合もあるため、コンパクトに持ち運べる防寒シートやアルミ製のシートを非常袋に入れておくと良いでしょう。
9. 常備薬と医療情報をリストアップ
持病を持っている人にとって、災害時に薬が不足することは命に関わる問題です。
普段から常備薬を切らさないように余裕を持って備蓄し、避難時には必ず持ち出せるよう準備しておきましょう。
また、緊急時に必要な医療情報（薬のリスト、アレルギー、血液型など）を記載したカードを用意し、携帯しておくことで、避難先での適切な対応が可能となります。
10. 防災訓練に参加してみよう
防災の知識や準備は、実際に体験することで効果が高まります。
自治体や学校、職場で定期的に行われる防災訓練に参加し、避難経路の確認や消火器の使い方を学んでおくことが、災害時の行動に役立ちます。
また、地域コミュニティでの訓練に参加することで、周囲との連携が強まり、災害時に協力しやすい関係が築かれます。
まとめ
防災小町からの10のお願いを実践することで、日常生活の中で少しずつ防災意識を高め、万が一の時に備えた行動を取ることができます。
小さな行動の積み重ねが、災害時に大きな安心感と安全をもたらします。
これを機に、家族や地域との連携を深めながら、確実な備えを進めていきましょう。
防災危機管理のスペシャリストである防災アドバイザーによる全国の自治会町内会などの地域、学校・保育・福祉・宗教施設、中小企業等で講演及び指導の実績のある防災・危機管理のコンサルティング会社です。
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