迷探偵ルナの防災事件簿 地震対策の闇 第3話(全6話)

迷探偵ルナの防災事件簿

地震対策の闇 第3話(全6話)

ルナは地震に驚いて、体育館の出口に向かった。

彼女は自分の非常用持ち出し袋を背負っていた。

彼女は倉庫から飛び出す前に、それを持ってきたのだ。

彼女はいつでも災害に備えていた。

しかし、出口に着くと、そこには驚くべき光景が広がっていた。

体育館の外には、救急車や消防車、警察車両がたくさん集まっていた。

そして、その中にはテレビ局のカメラやマイクもあった。

彼らはみな、体育館を取り囲んでいた。

「何だこれ?」

ルナは思った。

「まさか、この学校がテロの標的になったの?」

ルナは出口から出ようとしたが、そこに警察官が立っていた。

「お待ちください。あなたはこの学校の生徒ですか?」

「はい、そうです」

「名前を教えてください」

「ルナです」

「ルナさん、あなたは今日の地震予知研究所の発表を知っていますか?」

「知ってますよ。午後三時に大地震が起きるって言ってましたよね」

「そうです。あなたはその発表を信じていましたか?」

「信じてましたよ。だから、地震が来るって言って、体育館に避難したんです」

「そうですか。では、あなたはこの倉庫を知っていますか?」

警察官は防災倉庫を指さした。

「知ってますよ。防災グッズが入ってるんですよね」

「そうです。では、あなたはこの倉庫に入ったことがありますか?」

「ありませんよ。鍵がかかってるんですもん」

「そうですか。では、あなたはこの倉庫に何か仕掛けたことがありますか?」

「仕掛けた?何を仕掛けたんですか?」

「爆弾です」

警察官はそう言って、ルナに写真を見せた。

写真には、防災倉庫の中に爆弾が仕掛けられている様子が写っていた。

「これは何ですか?」

ルナは驚いて叫んだ。

「これはあなたが仕掛けた爆弾です。この爆弾は時限装置で作動するように設定されていました。時刻は午後三時でした。地震予知研究所の発表と同じですね」

「私が仕掛けた?そんなわけないじゃないですか!私は爆弾なんて作れませんよ!」

「では、どうやってこの倉庫の鍵を手に入れましたか?この鍵はあなたの指紋で一致しましたよ」

警察官は鍵を見せた。

「私の指紋?それも嘘だ!私はこの鍵を盗んだり、コピーしたりなんてしてませんよ!」

「では、どうやってこの爆弾の材料を手に入れましたか?この爆弾の材料は化学室から盗まれたものでしたよ。化学室にはあなたの足跡が残っていましたよ」

警察官は足跡の写真を見せた。

「私の足跡?それも嘘だ!私は化学室に行ったことなんてありませんよ!」

「では、どうやってこの爆弾を作った方法を知ったのですか?この爆弾はインターネットで調べられたものでしたよ。あなたのパソコンにはその履歴が残っていましたよ」

警察官はパソコンの画面を見せた。

「私のパソコン?それも嘘だ!私は爆弾なんて調べたことなんてありませんよ!」

「では、どうしてあなたはこの倉庫に爆弾が仕掛けられていることを知っていたのですか?あなたはこの倉庫から飛び出すときに、爆弾があると叫んでいましたよ。その様子はテレビで放送されていましたよ」

警察官はテレビの画面を見せた。

「私が叫んだ?それも嘘だ!私は爆弾があるなんて言ってませんよ!」

「では、あなたは何を言ったのですか?」

「私は・・・私は・・・」

ルナは思い出そうとしたが、何も思い出せなかった。

彼女は自分の妄想に囚われていた。

 

つづく

この小説はフィクションです。実在の人物や団体とは関係ありません。