避難所で口腔ケアが必要な理由とは?

避難所で口腔ケアが必要な理由とは?

大規模災害が発生した場合、避難所生活を余儀なくされる人々が多くいます。
避難所生活では、水や物資が不足するなど、口腔ケアを十分に行うことが難しい状況に陥りがちです。
しかし、口腔ケアを怠ると、さまざまな健康上の問題を引き起こす可能性があるため、避難所であっても口腔ケアはしっかりと行う必要があります。

避難所で口腔ケアが必要な理由

避難所で口腔ケアが必要な理由は、主に以下の3つが挙げられます。

誤嚥性肺炎の予防

誤嚥性肺炎とは、口の中にある食べ物や唾液が気管や肺に入ってしまうことで起こる肺炎です。
避難所生活では、水分不足やストレスなどによって、口の中が乾燥し、細菌が繁殖しやすくなります。
また、高齢者や体調を崩している人の場合、嚥下障害を起こしやすく、誤嚥性肺炎のリスクが高まります。
そのため、避難所生活においては、口腔ケアによって口の中を清潔に保ち、誤嚥性肺炎を予防することが重要です。

口腔内の感染症の予防

避難所生活では、口腔内の衛生状態が悪化することで、むし歯や歯周病などの感染症が悪化する可能性があります。
また、口腔内の乾燥やストレスによって、口内炎やカンジダなどの感染症が起こりやすくなることもあります。
口腔内の感染症を放置すると、痛みや出血などの症状を引き起こし、食事や会話が困難になるなど、日常生活に支障をきたす可能性があります。
そのため、避難所生活においても、口腔ケアによって口腔内の衛生状態を保ち、感染症を予防することが重要です。

口臭の予防

口腔内の細菌が繁殖すると、口臭の原因となります。
避難所生活では、口の中が乾燥し、唾液の分泌量が減少することで、口臭がさらにひどくなる可能性があります。
口臭があると、周囲の人に不快感を与えたり、コミュニケーションが取りにくくなったりする可能性があります。
そのため、避難所生活においても、口腔ケアによって口臭を予防することが重要です。

避難所でできる口腔ケア

避難所でできる口腔ケアは、以下のとおりです。

歯ブラシで歯を磨く

歯ブラシと歯磨き粉を使って、歯と歯ぐきを丁寧に磨きましょう。
歯ブラシがない場合や、歯磨き粉が不足している場合は、水で濡らしたティッシュペーパーやガーゼなどで歯と歯ぐきを拭くだけでも効果的です。

入れ歯を洗う

入れ歯を使用している場合は、入れ歯専用の洗浄剤を使って、入れ歯をきれいに洗浄しましょう。
入れ歯洗浄剤がない場合は、水で洗うだけでも構いません。

うがいをする

水やうがい薬を使って、口の中をすすいで清潔にしましょう。

口腔内を清拭する

口の中が乾燥している場合は、水で濡らしたガーゼなどで口腔内を清拭しましょう。

避難所で口腔ケアをする場合の注意点

避難所で口腔ケアをする場合は、以下の点に注意しましょう。

水や物資を節約する

避難所では、水や物資が不足している場合があります。
そのため、歯磨きやうがいをする際は、水や物資を節約するようにしましょう。

自分の口腔の状態に合ったケアをする

歯や歯ぐきが弱っている場合は、歯ブラシの毛先を柔らかいものにしたり、歯磨き粉の量を減らしたりするようにしましょう。

専門家に相談する

口腔ケアが難しい場合は、歯科医師や歯科衛生士に相談しましょう。

水分や栄養をしっかりと摂る

口腔内の乾燥や栄養不足は、口腔ケアの妨げになります。
避難所生活では、水分や栄養をしっかりと摂るようにしましょう。

ストレスを溜めない

ストレスは、口腔内の乾燥や炎症を引き起こす可能性があります。
避難所生活では、ストレスを溜めないように心がけましょう。

まとめ

大規模災害はいつどこで起こるかわかりません。
避難所生活が余儀なくされた場合でも、口腔ケアをしっかりと行うことで、健康を守ることができます。