避難行動計画と個別避難計画の違い
避難行動計画と個別避難計画の違いは、避難行動計画は地域全体の避難を想定したものであるのに対し、個別避難計画は避難行動要支援者(高齢者、障害者、妊婦、乳幼児など)の避難を想定したものです。
避難行動計画は、市町村が作成し、地域住民に周知・啓発するもので、避難経路、避難場所、避難方法などの情報が記載されています。
一方、個別避難計画は、避難行動要支援者本人とその家族が作成し、市町村に提出するもので、避難行動要支援者本人の避難状況やニーズ、支援者の情報などが記載されています。
避難行動計画と個別避難計画を組み合わせることで、避難行動要支援者の安全な避難を図ることができます。
以下に、避難行動計画と個別避難計画の具体的な違いをまとめます。
項目 | 避難行動計画 | 個別避難計画 |
対象者 | 地域住民全体 | 避難行動要支援者 |
作成者 | 市町村 | 避難行動要支援者本人とその家族 |
内容 | 避難経路、避難場所、避難方法などの情報 | 避難行動要支援者本人の避難状況やニーズ、支援者の情報 |
目的 | 地域全体の避難を円滑に進めるための計画 | 避難行動要支援者の安全な避難を図るための計画 |
避難行動計画と個別避難計画は、どちらも避難行動要支援者の安全な避難を図るために重要な役割を果たしています。
避難行動要支援者の方は、避難行動計画と個別避難計画を組み合わせて、万全な避難対策を講じましょう。
災害時の個別避難計画について
災害時の個別避難計画とは、災害時に一人で避難することが困難な高齢者や障害者など、避難行動要支援者が、災害時に安全に避難するために作成する計画です。
個別避難計画には、以下の事項を記載します。
・避難する場所
・避難する方法
・避難する際に必要な物品
・避難する際に必要な連絡先
個別避難計画は、災害が発生する前に作成しておくことが重要です。
作成する際には、以下の点に注意してください。
・自宅の周辺のハザードマップを確認する
・避難する場所の選定は、自宅から避難しやすい場所を選ぶ
・避難する方法は、自宅から避難できる方法を選ぶ
・避難する際に必要な物品は、災害の種類によって異なるので、必要な物品を確認する
・避難する際に必要な連絡先は、家族や友人などの連絡先を記載する
個別避難計画を作成しておくことで、災害時に慌てずに安全に避難することができます。
個別避難計画作成のポイント
個別避難計画作成のポイントは、次の8ステップです。
1 危険を知る
2 自分の状況を把握する
3 避難場所を決める
4 避難経路を決める
5 避難グッズを準備する
6 避難訓練をする
7 避難計画を家族と共有する
8 避難計画を定期的に見直す
誰が、何を、どうすればいいのかを具体的に説明します。
危険を知る
市町村のハザードマップや防災協会などの情報から、自分の住んでいる場所がどのような災害の危険にさらされているかを知る。
自分の状況を把握する
自分の年齢、体力、健康状態、介護の必要性などを把握する。
避難場所を決める
自分の住んでいる場所から最も安全な避難場所を決める。
避難経路を決める
自分の家から避難場所までの避難経路を決める。
避難グッズを準備する
避難時に必要な食料、水、日用品、医薬品などを準備する。
避難訓練をする
家族と一緒に避難訓練をする。
避難計画を家族と共有する
避難計画を家族と共有し、避難時の役割分担を決める。
避難計画を定期的に見直す
避難計画を定期的に見直し、必要に応じて更新する。
個別避難計画を作成することで、災害時の避難行動をスムーズに行うことができます。
また、家族や地域と協力することで、より安全な避難を実現することができます。