ジェンダーの視点で考える防災

日本は、地震や台風、洪水などの自然災害の多い国です。
いざ災害が起きたときに、被害を最小限に抑えるために、防災対策は重要です。

しかし、防災対策は、これまで男性中心に進められてきた側面があります。
その結果、女性や子ども、障害者など、災害の影響を受けやすい人たちのニーズが十分に反映されていないという課題があります。

そこで、ジェンダーの視点から考える防災が重要になってきます。
ジェンダーの視点とは、男女が異なる役割や生き方、ニーズを持っていることを前提に、防災対策を検討することです。

ジェンダーの視点から考える防災の必要性

災害が人々に与える影響は、性別によって異なります。例えば、女性は、男性に比べて、

・家事や育児などの責任を負っていることが多く、避難や復旧に時間を割きにくい
・身体的・精神的に弱いことから、災害による被害を受けやすい
・職場での役職や収入が男性に比べて低いことから、経済的に困窮しやすい

などの傾向があります。

そのため、ジェンダーの視点を取り入れることで、女性や子ども、障害者など、災害の影響を受けやすい人たちのニーズをよりよく理解し、適切な防災対策を講じることができます。

ジェンダーの視点から考える防災の具体的な取り組みとしては、以下のようなものが挙げられます。

・防災教育や啓発活動において、ジェンダーの視点を盛り込む
・避難所や防災施設などの環境を、女性や子ども、障害者など、誰もが使いやすいものにする
・災害時に女性や子ども、障害者が必要な支援を受けやすいようにする

ジェンダーの視点から考える防災は、災害の被害を最小限に抑え、誰もが安心して暮らすことができる社会を実現するために、ますます重要になってきています。