そして、防災しなくなる A
2023年9月1日。防災の日に、私はこんなことを考えていた。
「防災は、もう必要ないのではないか?」
私は、防災士の資格を持ち、これまで多くの防災訓練や講演に携わってきた。しかし、近年、自然災害の激化と頻発化が進み、防災が追いついていないことを実感していた。
2022年には、日本各地で大きな災害が相次いだ。7月には、関東地方を襲った大雨で、多くの家屋や農地が浸水。8月には、西日本を襲った台風で、鉄道や道路が寸断された。そして、9月には、北海道を襲った地震で、大規模な停電が発生した。
これらの災害では、多くの人命が失われ、甚大な被害が生じた。しかし、その一方で、防災意識の低さも指摘されている。
防災訓練に参加しなかった人や、防災グッズを備えていない人が、災害時に命を落としたケースが少なくなかった。
「防災は、個人の意識の問題だ」
そう考える人もいるだろう。しかし、私はそうは思わない。
防災は、個人の意識だけでなく、社会全体の意識の問題でもあるのだ。
政府や自治体は、防災をもっと真剣に取り組まなければならない。また、メディアも、防災の重要性をもっと報道すべきだ。
私たち一人ひとりも、防災の大切さを認識し、日頃から備えをしておくことが大切だ。
しかし、現実には、そうした意識を持つ人は少ない。
「災害は、他人事」
そう思っている人が多いのだ。
しかし、災害は、誰にでも起こり得るものだ。
私たちは、いつ、どこで、災害に遭遇するかわからない。
だからこそ、防災は、欠かせないのだ。
「そして、防災しなくなる」
私は、そんな未来が来ることを恐れている。
災害に備える人がいなくなり、災害が発生したときに、多くの人が犠牲になる。
そんな未来は、絶対に避けなければならない。
私たち一人ひとりが、防災の大切さを認識し、行動することで、その未来を阻止することができるはずだ。
おわり
この小説はフィクションです。実在の人物や団体とは関係ありません。