迷探偵ルナの防災事件簿 避難所運営の嘘 第1話(全6話)

迷探偵ルナの防災事件簿

避難所運営の嘘 第1話(全6話)

「避難所はこちらです!」

ルナは大きな声で叫んだ。

彼女は自分の学校の体育館に向かっていた。

彼女は防災マニアだった。

地震や火災などの災害に関する本や雑誌を読み漁り、防災グッズを集めていた。

彼女は自分の部屋に非常用持ち出し袋を用意していた。

中には懐中電灯やラジオ、水や食料、毛布や着替え、救急セットやホイッスルなどが入っていた。

彼女はいつでも災害に備えていた。

しかし、彼女はただの防災マニアではなかった。

彼女には特別な能力があった。

それは妄想で事件を解決するという能力だった。

彼女は自分の頭の中で様々なシナリオを想像し、その中で最も合理的なものを選んで推理することができた。

彼女は自分を迷探偵と呼んでいた。

ルナは体育館に着くと、すぐに入り口に向かった。

そこには避難所の看板が立っていた。

彼女はその看板を見て、不審に思った。

「避難所?この学校が避難所になってるの?」

ルナは学校の防災計画を知っていた。

この学校は地震対策委員会の委員長である先生が率いるもと、耐震工事を行っていた。

その結果、この学校は地震に強くなっていた。

しかし、この学校は避難所として指定されていなかった。

この学校は避難所として十分な設備や人員を備えていなかったからだ。

「どうしてこの学校が避難所になってるの?」

ルナは入り口から中に入ろうとしたが、そこに警備員が立っていた。

「お待ちください。あなたはこの学校の生徒ですか?」

「はい、そうです」

「名前を教えてください」

「ルナです」

「ルナさん、あなたは今日の地震を知っていますか?」

「知ってますよ。午前十時ごろに起きましたよね」

「そうです。あなたはそのときどこにいましたか?」

「家にいましたよ。オンライン授業を受けてましたよ」

「そうですか。では、あなたはどうしてこの学校に来ましたか?」

「それは・・・それは・・・」

ルナは言葉に詰まった。

彼女は自分の妄想に囚われていた。

 

つづく

この小説はフィクションです。実在の人物や団体とは関係ありません。