弾道ミサイルが飛んできたら(Jアラート編)
もう日常的にNK国が我が国の方向に向かって弾道ミサイルを撃っております。
私たち国民は、弾道ミサイルの発射を知る方法は、政府からのJアラートしかありません。
Jアラート(全国瞬時警報システム)が鳴ったら・・・。
どうぞ、最後まで読んでみてください。
目次
1 はじめに
2 Jアラートとは?
3 身を守る場所
4 身を守る姿勢
5 おわりに
の5つの項目についてとなります。
1 はじめに
2022年の10月11月とNK国が発射した弾道ミサイルを連発し、何発かは日本上空を飛翔して、緊急情報がJアラートが発信されました。
そして、今回もSNSなどでまた見ることになったのが、Jアラートを無価値とする批判的意見が見られました。
Jアラートの発令たびに繰り返されるこれらの話題は、日本人の末期的平和ボケとも言わざるを得ません。
仮にNK国の弾道ミサイルが日本に着弾=我が国が受ける3度目の核攻撃だと思わなければなりません。
※弾道ミサイルや核攻撃などについては、次回以降にお話しいたします。
では、実際にJアラートで弾道ミサイル発射が通知された場合に、日本に到着する時間は数分しかありません。
Jアラートが出た地域の住民はどう行動するのかを分かりやすく解説いたします。
2 Jアラートとは?
内閣官房 国民保護ポータルサイト(https://www.kokuminhogo.go.jp/)を参考に、わかりやすく説明いたします。
Jアラート(全国瞬時警報システム)とは、弾道ミサイル情報、緊急地震速報、津波警報など、対処に時間的余裕がない事態に関する情報を政府(内閣官房・気象庁から消防庁を経由)から送信し、市町村防災行政無線(同報系)などを通じて、住民に24時間体制で伝達するシステムです。
弾道ミサイルが飛来する可能性がある場合は、市町村防災行政無線などが自動的に起動します。そして、屋外のスピーカーで放送や、テレビ、スマートフォンなどの携帯電話に緊急速報メール(エリアメールなど)や防災アプリ等で配信されます。
内閣官房 国民保護ポータルサイトには、NK国から発射された弾道ミサイルが日本に飛来する可能性がある場合における全国瞬時警報システム(Jアラート)による情報伝達に関するQ&A
https://www.kokuminhogo.go.jp/kokuminaction/nkjalertqa.html がありますのでご紹介いたします。
情報伝達の概要について
Q1
どのような場合にJアラートが使用されるのでしょうか。
A1
全国瞬時警報システム(Jアラート)は、弾道ミサイルが日本の領土・領海に落下する可能性又は領土・領海の上空を通過する可能性がある場合に使用します。
逆に、日本の領土・領海に落下する可能性又は領土・領海の上空を通過する可能性がないと判断した場合は、Jアラートは使用しません。
なお、領海外の日本の周辺海域(排他的経済水域(EEZ)等)にミサイルが落下する可能性がある場合は、Jアラートは使用しませんが、船舶、航空機に対して迅速に警報を発します。
Q2
実際、どのように情報伝達が行われるのでしょうか。
A2
政府からJアラートにより情報伝達があった場合は、市町村の防災行政無線等が自動的に起動し、屋外スピーカー等から警報が流れるほか、携帯電話にエリアメール・緊急速報メールが配信されます。
詳しくは消防庁のホームページをご確認下さい。
弾道ミサイル落下時の行動(落下又は通過する前)について
Q3
「ミサイルが発射された」との情報伝達があった場合は、どうすれば良いのでしょうか。
A3
弾道ミサイルが日本に飛来する可能性がある場合には、弾道ミサイル発射の情報を伝達し、避難を呼びかけます。
屋外にいる場合は近くの建物(できれば頑丈な建物)の中又は地下(地下街や地下駅舎などの地下施設)に避難してください。
屋内にいる場合は、すぐに避難できるところに頑丈な建物や地下があれば直ちにそちらに避難して下さい。それができなければ、できるだけ窓から離れ、できれば窓のない部屋へ移動してください。
なお、ミサイルが日本の領土・領海に落下する可能性があると判断した場合には、その時点で改めて、ミサイルが落下する可能性がある旨を伝達し、直ちに避難することを呼びかけます。
Q4
「ミサイルが落下する」との情報伝達があった場合は、どうすれば良いのでしょうか。
A4
【屋外にいる場合】
・近くの建物(できれば頑丈な建物)の中又は地下に避難してください。
・近くに適当な建物等がない場合は、物陰に身を隠すか地面に伏せ頭部を守ってください。
【屋内にいる場合】
・できるだけ窓から離れ、できれば窓のない部屋へ移動してください。
Q5
どのような建物などに避難すれば良いのでしょうか。
A5
近くの建物(できればコンクリート造り等頑丈な建物)の中又は地下街、地下駅舎などの地下施設に避難してください。
Q6
近くに頑丈な建物又は地下がない場合はどこに避難すれば良いのでしょうか。
A6
近くの建物の中へ避難してください。近くに避難できる建物がない場合には、物陰に身を隠すか、地面に伏せて頭部を守ってください。
Q7
なぜ建物の中又は地下へ避難するのですか。
A7
ミサイル着弾時の爆風や破片などによる被害を避けるためには建物(できれば頑丈な建物)の中又は地下(地下街、地下駅舎などの地下施設)への避難が有効だからです。
Q8
近くに建物又は地下がない場合はどうすれば良いのでしょうか。
A8
ミサイル着弾時の爆風や破片などによる被害を避けるため、物陰に身を隠すか、地面に伏せて頭部を守ってください。
Q9
避難する際には、避難施設として都道府県知事に指定されている建物又は地下施設に避難しなければならないのでしょうか。
A9
避難施設として指定されているかどうかにかかわらず、近くの建物(できれば頑丈な建物)の中又は地下施設に避難してください。
Q10
自宅にいる場合はどうしたらよいでしょうか。
A10
すぐに避難できるところに、より頑丈な建物や地下(地下街、地下駅舎などの地下施設)があれば直ちにそちらに避難してください。
それができない場合は、自宅で、できるだけ窓から離れ、できれば窓のない部屋へ移動してください。
Q11
建物内に避難してから気を付けることはありますか。
A11
爆風で壊れた窓ガラスなどで被害を受けないよう、 できるだけ窓から離れ、できれば窓のない部屋へ移動してください。
Q12
弾道ミサイルの情報が伝達されたとき、自動車の車内にいる場合はどうすればよいですか。
A12
車は燃料のガソリンなどに引火するおそれがあります。
車を止めて近くの建物(できれば頑丈な建物)の中又は地下(地下街、地下駅舎などの地下施設)に避難してください。
周囲に避難できる建物又は地下施設がない場合、車から離れて地面に伏せ、頭部を守ってください。
Q13
車から出ると危険な場合はどうしたらよいですか。
A13
高速道路を通行している時など、車から出ると危険な場合には、車を安全な場所に止め、車内で姿勢を低くして、行政からの指示があるまで待機してください。
弾道ミサイル落下時の行動(落下又は通過した後)について
Q14
「ミサイルは、●●へ通過した」との情報伝達があった場合は、どうすれば良いのでしょうか。
A14
政府からの情報について、テレビやラジオで確認してください。
引き続き避難をしていただく必要はありませんが、もし、不審な物を発見した場合には、決して近寄らず、すぐに警察、消防や海上保安庁に連絡してください。
Q15
「ミサイルが落下した」との情報伝達があった場合は、どうすれば良いのでしょうか。
A15
続報を伝達しますので、引き続き屋内に避難して下さい。
弾頭の種類に応じて被害の様相や対応が大きく異なります。
そのため、テレビ、ラジオ、インターネットなどを通じて情報収集に努めてください。
また、行政からの指示があればそれに従って、落ち着いて行動してください。
もし、近くにミサイルが着弾した場合は、弾頭の種類に応じて被害の及ぶ範囲などが異なりますが、次のように行動してください。
・屋外にいる場合は、口と鼻をハンカチで覆いながら、現場から直ちに離れ、密閉性の高い屋内の部屋または風上に避難してください。
・屋内にいる場合は、換気扇を止め、窓を閉め、目張りをして室内を密閉してください。
Q16
「ミサイルが落下した」との情報伝達後の続報とはどのような情報が伝達されるのですか。
A16
その後の状況に応じて、屋内避難を解除するような情報、又は、引き続き屋内避難をして頂く、あるいは別の地域へ避難をして頂くといった情報を伝達します。
Q17
「ミサイルが●●海に落下した」との情報伝達があった場合は、どうすれば良いのでしょうか。
A17
政府からの情報について、テレビやラジオで確認してください。
引き続き避難をしていただく必要はありませんが、もし、不審な物を発見した場合には、決して近寄らず、すぐに警察、消防や海上保安庁に連絡してください。
情報伝達について
Q18
国民保護サイレン音はどのような時に鳴るのですか。
A18
Jアラートを使用すると市町村の防災行政無線などが自動的に起動し、屋外スピーカーなどから警報が流れますが、この時に原則として国民保護サイレンが鳴ることとなっています。
防災行政無線の設置状況などは、お住まいの市町村にお問い合わせください。
Q19
ミサイル情報を伝達するエリアメール・緊急速報メールの着信音は国民保護サイレン音なのでしょうか。
A19
津波や火山情報などに関するエリアメール・緊急速報メールと同じ着信音です。国民保護サイレン音ではありません。
ミサイル情報のエリアメール・緊急速報メールの着信音は以下のサイトをご確認ください。
Q20
所有している携帯電話・スマートフォンが、Jアラート作動時にエリアメール・緊急速報メールを受信するか知りたいのですが。
A20
消防庁において、受信可能な機種かどうかの確認方法と、受信できない場合等の対策をまとめて、ホームページに公表しています。
こちらをご覧ください。
「スマートフォンアプリ等による国民保護情報の配信サービスの活用」
訓練について
Q21
国民保護サイレンを学校や事業所などで吹鳴させて児童・生徒や従業員などに周知したいのですが、構いませんか。
A21
構いません。なお、国民保護サイレン音は国民保護ポータルサイトから確認できます。
ただし、国民保護サイレン音を聞いた人が、実際に武力攻撃事態等が発生していると混同しないように注意してください (「これから周知のために国民保護サイレン音を鳴らしますが、実際に武力攻撃事態等が起こっているわけではありません」と事前アナウンスをしてから吹鳴させるなど。)。
(参考:国民保護サイレン音)
Q22
適切に避難できるか不安なので、避難訓練を実施してほしいのですが。
A22
国、都道府県、市町村が共同で実施する避難訓練もあります。まずはお住まいの市町村にお問い合わせください。
その他
Q23
これまでJアラートにより弾道ミサイルに関する情報伝達を行った実績を教えて下さい。
A23
NK国が予告して「人工衛星」と称する弾道ミサイルを発射した平成24年12月12日及び平成28年2月7日と、予告なく弾道ミサイルを発射した平成29年8月29日及び同年9月15日に、それぞれ「ミサイル発射情報」と「ミサイル通過情報」をJアラートにより伝達しました。
※2017年9月以来5年ぶりに10月4日午前7時29分ごろ、政府は「北朝鮮が弾道ミサイルを発射したとみられる」として、全国瞬時警報システム(Jアラート)を使った「国民保護に関する情報」が出されました。その後も11月3日にも全国瞬時警報システム(Jアラート)を使った「国民保護に関する情報」が出されています。
Q24
ミサイルは発射から何分位で日本に飛んでくるのでしょうか。
A24
北朝鮮から弾道ミサイルが発射され、日本に飛来する場合、極めて短時間で日本に飛来することが予想されます。
例えば、平成28年2月7日に北朝鮮西岸の東倉里(トンチャンリ)付近から発射された弾道ミサイルは、約10分後に、発射場所から 約1,600km離れた沖縄県先島諸島上空を通過しています。
なお、弾道ミサイルの種類や発射の方法、発射場所などにより日本へ飛来するまでの時間は異なります。
以上のQ&Aを踏まえて、Jアラートが鳴った直後の行動はどうすればいいのか?もっと詳しく説明いたします。
3 身を守る場所
NK国から発射された弾道ミサイルは、日本に到達するまで10分ほどしかありません。
実際は、発射されてからJアラートが鳴るまでには、数分かかりますので、実際に行動できる時間は多く見積もっても5分くらいだと思ってください。
その間にできることは、少しでも安全な場所に避難することしかできません。
まず、近くにコンクリートの頑丈な建物があれば、そこに避難します。
破片の飛散や放射線を少しでも防ぐことができる遮蔽物が必要になります。
そして、避難したらできるだけ低い姿勢をとりましょう。
屋外にいたら
なるべく頑丈な建物の中か、地下に避難する。
屋外にいたら
窓から離れ、低い姿勢をとる。
建物がない場所なら
物陰に入り、身を低くするかうつ伏せになる。
もしビルの谷間から逃げ遅れたら、カバンで頭や後頭部、首元を保護し、頭上からの落下物から身を守ります。
都市部
まずは地下鉄や地下街への入り口がないか探します。
運転中
運転中でしたら、弾道ミサイル着弾時の爆風でハンドルが利かなくなる場合もあります。
また、爆風で車ごと吹き飛ぶことも考えられます。
安全を確認し車を止めて、近くに頑丈な建物や地下鉄(街)があれば入ります。
可能でしたら、車ごと地下駐車場に入ります。
電車
弾道ミサイル着弾時の爆風の被害を防ぐため、窓からできるだけ離れ、できるだけ低い姿勢になり頭を守ります。
住宅街
住宅街を歩いているときにJアラートが鳴ったら、左右どちらかの塀により、低い姿勢をとります。
橋
頑丈なコンクリート製の橋の下は、いい避難所になります。
公園
たいした遮蔽物のない公園では、ベンチの下に潜り込むのも効果があります。
コンクリート製の頑丈な公衆トイレに駆け込むのもあり。
何もなければ、少しでも身を隠せるスペースを探し、身を低くして頭を守ります。
隠れる場所が無い
Jアラートが隠れる場所が無いところで鳴ったら、低い姿勢をとり、頭を守ります。
屋内
弾道ミサイル着弾時の爆風で窓ガラスが割れ、多くの鋭利な破片が物凄い勢いで飛んできますので、できるだけ窓から離れましょう。
ガラスの飛散はカーテンを閉めるだけでも効果があります。
最善の対策は、暴風災害対策や防犯対策も兼ねて、窓ガラスに飛散防止フィルムを貼りましょう。
4 身を守る姿勢
Jアラートが鳴り、身を隠せるところに移動したら、あとは弾道ミサイル着弾に備えます。
生存率を上げるには、できるだけ身を低くすること。
正しい伏せ方
・耳を手でカバーする。
・窓などの危険なものに足を向ける。
ミサイルが直撃、または爆心地周辺では死ぬしかありません。
しかし、それでも生き残ることを考えましょう。
衝撃波による眼球突出や鼓膜破裂を防ぎ方
弾道ミサイル着弾の衝撃波によって、鼓膜が破れたり、眼球が飛び出るといったことが起こります。
・目はつぶる。できればタオルなどで目をおさえましょう。
・耳は手でカバーする。
・口は開けておく。
目をつぶる(覆う)のは、爆発の衝撃で眼球を飛び出るのを防ぐため。
耳を塞ぐのは、爆発の衝撃で鼓膜が破れるのを防ぐため。
口を開けるのは、爆発の衝撃による気圧の変化から眼球が飛び出たり鼓膜が破けるのを防ぐため。
ただし、必ず爆発側に背中を向けていないと、口から高圧の爆風が入ってきて、肺にダメージを負う可能性がありますので注意が必要です。
5 おわりに
Jアラートが鳴ってからどう行動するのかを決めていては、生存率はとても低くなります。
そのような事態になったときに、どう行動すべきかを事前に計画することが重要です。
これは、弾道ミサイルだけではなく、大地震や暴風雨災害などの自然災害でも同じことです。
具体的な行動計画があるのか、ないのかで生死が分かれるということを心得ておきましょう。
自宅で・・・
会社で・・・
学校で・・・
電車で・・・
昼間 or 深夜・・・
などなど、いろいろなシチュエーションでの行動パターンを考えておきましょう。
【参照・参考】
内閣官房 国民保護ポータルサイト
https://www.kokuminhogo.go.jp/
総務省 消防庁
https://www.fdma.go.jp/
武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=416AC0000000112
民間人のための戦場行動マニュアル
https://www.seibundo-shinkosha.net/book/general/20974/
日本版 民間防衛
https://www.garo.co.jp/archives/316